新NISAについて①

明けましておめでとうございます。そして初めまして!
鳥栖ミライ研究所の森川と申します。
ファイナンシャルプランナーや社会保険労務士としてお役に立てる?ブログを書いていこうと思いますのでお暇な方はお付き合いのほどをよろしくお願いします。

 さて、1回目は何にしようかと考えましたが、やはり今年から始まる新NISAにしようかと思います。様々な媒体で紹介されていますので、見飽きたとも思われますが、制度自体の話や私の所感、注意点などを書いていければなぁと思います。また、内容量が多くなりそうですので、今回は制度自体について、次回は注意点や新NISAでの運用について私が考えることの3回に分けて書いていきたいと思います。

 まず、NISAという制度は小規模投資非課税制度(Nippon Individual Savings Account)の頭文字を取ったものでその運用益や配当金にかかる税金(通常20.315%かかります。)が非課税となる制度で、利益が出た分をまるまる受け取ることができます。この制度が本年より大幅に拡充されることになりました。その内容としては下の表のとおりで、主な変更点としては

                                                     金融庁HPから引用

①つみたて投資枠と成長投資枠(旧NISAでいう一般NISA)が併用可能
②つみたて投資枠・成長投資枠共に年間投資金額上限の拡充
③恒久的な制度になると共に生涯投資枠が設定される


となっています。それぞれについて詳しく見てみましょう。

①つみたて投資枠と成長投資枠(旧NISAでいう一般NISA)が併用可能
 昨年までのNISAにおいては『つみたてNISA(現在でのつみたて投資枠)』と『一般NISA(現在での成長投資枠)』を同年に併用して使うことはできませんでした。ですので、積立を行う時はつみたてNISAを選択し、個別株やスポット的な投資を行う場合は一般NISAを選択する・・・というように、どちらか一方を選ぶ形でしたが、今年からは積立をしながらスポット的な金融商品の購入を行うことも可能になりました。
 買える金融商品についてはつみたて投資枠の方がかなり狭く、国が認定した投資信託等に限られ、成長投資枠は個別株や外国株も含め、かなり広い範囲の金融商品から選べるようになっています。積立投資をお考えの場合は希望の金融商品がつみたて投資枠にある場合は、そちらを先に使い、選択の幅が広い成長投資枠はいざという時の為に取っておいた方がよさそうですね。

②つみたて投資枠・成長投資枠共に年間投資金額上限の拡充
旧来のNISAと比べ、年間の投資金額が大幅に拡充されました。

つみたて投資枠
年間40万円   →  年間120万円へ3倍に拡充
成長投資枠
年間120万円  → 年間240万円へ2倍に拡充


となっています。よほど資金に余裕がある方でない限り十分な金額ではないでしょうか。
私的には旧つみたてNISAの設定金額40万円は12か月(毎月積立として・・・)で割り切れないのはいかがなものか?と思っていたので、これが解消されたことも地味にうれしかったりします。

③恒久的な制度になると共に生涯投資枠が設定される
 旧NISAにおいて、つみたてNISAでは20年、一般NISAは5年と投資期間の期限が付いていました。また、制度自体にも時限的なものであり、期間延長しながら運用されている状況でしたが、今年からのNISAにおいては制度自体も運用期限も制限はなくなり、長期的視野に立った運用が可能になっています。特に成長投資枠においてはもうちょっと期間が長ければ、値上がりしていたのに・・・という金融商品をどのようにするか非常に悩ましい事もありましたので、すごく使い勝手が良くなったと感じます。
 ただ、年間360万円(つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて)の上限を守れば、どれだけでも投資金額を上げれるのかと言うとそうではありません。すべてのNISA枠で1800万円(つみたて投資枠600万円、成長投資枠1200万円)という全体での制限枠があります。ですので、最大限(年間360万円)投資を行った場合、5年間で全体の制限枠に達することになります。まぁ、私みたいな一般人にとっては1800万円という金額は非常に大きな金額ですので、充分な金額ではないかと思います。ちなみにこの1800万円という金額は簿価金額(買った時の金額)で計算されますので、その後、値上がりしても枠を圧迫することはありません。
 今年からのNISAにおいて買った株や投資信託を売っちゃった場合には、この1800万円の総枠は売った分だけ次の年に簿価価値で復活します。ただし、これは1800万円の総枠が復活するだけで、次の年の年間投資枠の360万円が増える訳ではないので注意です。

と・・・ここまでが今年のNISA制度の概要となります。次回はこのNISA制度を利用する場合の注意点や私が考える事を書いていきたいと思います。ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。